春風のように、みずみずしい笑い声だ。伸びやかなはつらつさに満ちている。「やりたいことであふれていて。だけど、時間も体力もなくて、全部に全力になれないのが今の悩みです」。髙橋美月さんは逗子市で暮らす14歳、この春、中学3年生に進級する。踊ることが大好きな髙橋さんは、小学校3年生で出合ったベリーダンスにずっと夢中。「踊りがすごくかわいいんですよ。メイクやアクセサリーも。気分が上がるんです」。3才から高齢の方まで老若男女がメンバー。本番のステージに向けて、みんなで準備する一体感も楽しいという。中学校に入学してからは柔道を。ゴスペルも習い、K-POPアイドルの「推し活」と日々を楽しんでいる。父親が音楽活動をしていることから、幼少よりライブなどで大人のコミュニティに接することが多かった。「この辺りの大人は、好きなことを仕事にできていると思います。自分たちで逗子映画祭などのイベントを企画したり。そのおかげで、私も貴重な体験ができています」。湘南は「すごくぜいたくな環境」と、遠方から通う同級生と接するようになり気づいた。「これからやりたいことは、変わっていくかもしれません。大変なこともあると思いますが、『好き』を仕事にできたら」。ずっと地元で暮らしていきたい、と髙橋さん。こうして、湘南の魅力は増していく。
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